伝説のダンサー、イサドラ・ダンカン。
彼女の遺したダンス「母」から生まれた、3つの喪失と再生の物語。
モダンダンスの始祖として知られるイサドラ・ダンカン(1877〜1927)。20世紀初頭、舞踊の世界に革命を起こした彼女は、1913年4月、二人の子供を事故で亡くし、その痛みに苦しみながら、亡き子どもたちに捧げるソロダンス「母」を創り上げた。
それからおよそ100年の時を経て、現代に生きる4人の女性がイサドラの「母」と邂逅する−−。
『若き詩人』『泳ぎすぎた夜』(五十嵐耕平との共同監督)が話題を呼んだフランスの俊英ダミアン・マニヴェルが、「母」を通してイサドラとつながる〈子どもたち〉の物語を、静かな緊張感をもって紡ぎあげる。イサドラの抱えた痛々しくも狂おしい愛が、女たちの身体を通して呼応し、世紀の時を超え、いま私たちに継承される。